Q&Aよくあるご質問

  1. 法律相談
  2. ご依頼
  3. 離婚
  4. 離婚調停手続き
  5. 親権
  6. 面会交流
  7. 養育費
  8. 財産分与
  9. 慰謝料
  10. 年金分割

法律相談について

電話で法律相談をしてもらえませんか。
申し訳ありませんが、当事務所ではお電話での法律相談はお受付しておりません。
対面での法律相談をご予約ください。
業務時間外でも電話での受付は可能ですか。
業務時間外のお電話は受付けをしておりません。お問い合わせフォームをご利用ください。
事前予約は必要ですか。
はい。
まずは、お電話(業務時間中)またはメールにて法律相談予約のお申込みをお願いします。
ご予約時、お事務所へお越しいただく日時を調整させていただきます。
その際、簡単にご相談内容(概要)をお伝えください。
法律相談や依頼にあたり、紹介者は必要ですか。
ご紹介者の必要はありません。
どうぞ、遠慮なく、まずはご連絡ください。
すぐにでも依頼をしたいが、受任してもらえるか。
まずは、法律相談でご相談内容をおうかがいした上、受任するかどうかの判断をさせていただきます。なお、緊急を要するケースでは、法律相談の場で速やかに委任契約を締結し、代理活動を始めさせていただく場合もございます。
業務時間(平日午前10時から午後5時まで)外でも法律相談や打ち合わせは可能ですか。
時間外でもご希望にあわせて法律相談等を実施させていただく場合もございます。相談予約(電話又はメール)の際に、業務時間外での法律相談を希望される場合、ご希望の日時(時間帯)等についても、あわせてお知らせください。
メールフォームで法律相談の予約をしました。その後の流れを教えてください。
原則として、3営業日以内に、当事務所からご連絡を差し上げ、具体的な法律相談日を決定します。希望するご連絡方法(お電話、メール)については、フォームでの送信時にお知らせください。当事務所からの連絡、ご予約日の調整を経て、ご予約完了です。3営業日以内に当事務所からの連絡がない場合は、お手数ですが、お電話にてお問合せください。
法律相談の際、どのようなものを持参する必要がありますか。
法律相談の時間を実りあるものとするためには、ご相談に関係すると思われる資料(書面等)を、実際に担当弁護士にお見せいただくことも大切ですので、可能であれば、ご準備ください。
たとえば、離婚などの家族に関するご相談等では、戸籍謄本や住民票、家系図等、DV(ドメスティック・バイオレンス)のご相談であれば、診断書、写真、日記、録音(音源)等が考えられます。
またどのご相談にも共通しますが、これまでの経緯をまとめた簡単なメモをお持ちいただきますと、法律相談がスムーズです。
子どもを連れて行っても大丈夫でしょうか。
お子様と一緒にご来所ください。なお、お子様や同伴者がおられる場合、事前にその旨お伝えください。
駐車場はありますか。
申し訳ありませんが、当事務所専用の駐車場はございません。
お車でお越しになる場合には、近隣にあるパーキングをご利用ください。
出張での相談は受け付けてもらえますか。
基本的には、当事務所へご来所をいただいての法律相談とさせていただいております。
ただし、ご事情によっては対応させていただくこともあります。
初回の相談費用はおいくらですか。
30分あたり5,000円(消費税別)です。(なお、費用についてはこちら
法律相談の費用は、当日、現金にてお支払いいただきますようお願いします。なお、離婚に関する初回のご相談(ケースによりますが、概ね30分から60分程度を目安にご相談をお受けします)は、無料で承っております。
法律相談と委任契約はどう違いますか。
法律相談は、1回ないし複数回継続し、面談で、弁護士に対して相談し、その場で、もしくは次回の相談時等にアドバイスをもらう、というものです。
一方で、一回きりのアドバイスではなく、事件(ケース)の処理(法的手続の代理)を弁護士に委任する場合には、弁護士との間で委任契約を結びます。契約は事件(ケース)ごと、また、調停や訴訟等の手続ごとに行います。
男性からの法律相談も可能でしょうか。
もちろんです。
性別、いかなるセクシュアリティにかかわらず、ご相談をお受けしています。

ご依頼について

たとえば、離婚について委任契約を締結した場合、弁護士は具体的にどのような活動をするのですか。
委任契約を結ぶと、弁護士は、代理人として、ご本人に代わり、法的な代理活動や訴訟活動を行います。
具体的には、ご本人との打ち合わせをふまえ、申し立てや訴訟提起、裁判所や相手方に提出する書面の作成、裁判所との連絡を行います。手続きの進め方については、ご本人と相談し、裁判などの進捗状況は、適宜ご本人に報告させていただきます。
弁護士に依頼をすれば、調停等の裁判手続きのために裁判所に赴く必要はありませんか。
特に離婚等の調停においては、当事者の方の意見がとても重要です。調停当日には、原則、当事者であるご本人にも出席をしていただく必要があります。ただし、弁護士も調停期日に同行しサポートしますので、ご安心しください。
一方で、訴訟においては、基本的には代理人のみが裁判期日に出席をすることで足ります。しかし、当事者尋問や和解などの際には、ご本人に裁判所までお越しいただく必要があります。
着手金と報酬金は違うのですか。
事件を弁護士に委任する場合、まずは着手金をお支払いただきます。これは、事件の成果に関わらずお支払いただくもので、弁護士が仕事を始めるための費用です。着手時には、その他に実費(印紙代や郵送料等)を頂戴し、裁判所が遠方等の場合には日当をいただく場合もございます。
また、事件終了時には、その成果に応じ報酬が発生します。報酬金の額や計算方法は、基本的に当事務所の報酬基準に従うことになりますが、事件の種類、難易度等により異なりますので、ご相談時や契約時に遠慮なく詳細をお尋ねください。
事件を委任すると、いつまで委任関係は続くのですか。
事件(調停・訴訟等)が終了すれば、委任契約は終了します。
もちろん、途中で解約することも可能ですが、その場合の着手金、報酬金等の清算方法は、解約事由により異なります。
詳細については、委任契約時にご確認ください。
遠方に住んでいますが、依頼を受けてもらえますか。
お引き受けすることは可能です。ただし、裁判手続き等を進める場合、ご本人と弁護士のいわば共同作業により進めていくべき場面が多くあり、面談による打ち合わせや相互間での意思疎通が重要となります。
このため、ご依頼いただく場合には、打ち合わせのためにお越しいただく時間的・経済的なご負担や弁護士が遠方の裁判所に出向くための費用(日当、交通費)等をご考慮いただく必要があります。

離婚について

離婚をしたいと思っていますが、どのような手続きが必要ですか。
こちらの離婚手続きの流れをご覧ください。
離婚をするにあたり、弁護士に依頼をするメリットは何ですか。
個別の事情により異なりますが、紛争状態が高まっている場合や、解決すべき法的問題が多い場合、さらに、調停・訴訟等の裁判手続きに至った場合には、弁護士を代理人として依頼されるメリットがあります。詳しくは、「調停手続きにおける弁護士のサポート」及び「離婚訴訟における弁護士のサポート」をご覧ください。
私は、離婚をしたくないのですが、配偶者から離婚を求められています。このようなケースでも、弁護士に依頼する必要はありますか。
夫婦の一方が離婚に同意しない場合、協議離婚は成立しないため、離婚したくない場合、まずは、その旨意思表示をし、離婚届出の署名を拒否する等すれば足ります。しかし、離婚が成立するまでの間、配偶者(多くは夫)から婚姻費用の支払いを停止されたり、離婚への同意を強要される等、様々な問題が生じる可能性があります。
また、将来、配偶者から離婚調停を申し立てられ、調停が不成立となれば、離婚訴訟を提起される可能性があり、この場合、相応の対応を行う必要があります。
このため、今後の展開や対応に不安を感じられた場合は、一度、専門家である弁護士に相談されることをおすすめいたします。
なお、夫婦関係調整調停では、離婚だけではなく円満調整(別居)について協議することも可能です。
まだ離婚するかどうか迷っています。どのタイミングで法律相談すればいいでしょうか。
「まだ離婚するかどうか迷っているが、将来離婚することになったときに備えて、どんなことを今から準備しておけばよいですか」というご相談も多くみられます。
将来に備え準備しておくことは大切ですし、弁護士に相談することで新たな選択肢を考えたり、自信をもって次の一歩を踏み出せるようになるでしょう。迷っておられる方は、ぜひ一度ご相談ください。

離婚調停手続きについて

今後、離婚調停を申し立てたいと思いますが、申し立てを行う裁判所はどこになりますか。
離婚をはじめとする家事調停事件の管轄(事件を担当する裁判所)は、原則として相手方の住所地がある家庭裁判所又は当事者が合意で決めた家庭裁判所です。なお、離婚訴訟については、原告(離婚訴訟を提起する者)又は被告(離婚訴訟を提起される者)が普通裁判籍を有する地等を管轄する家庭裁判所の管轄に専属するとされており、調停の管轄とは異なります。
離婚調停を申し立てるにあたり、必要なものはありますか。離婚調停申し立ての手順や必要書類について教えてください。
調停は、当事者の一方が、管轄する家庭裁判所に申し立てを行うことにより開始されます。
申立書は、家庭裁判所に直接提出することもできますし、郵送でも可能です。
申立書は各裁判所の窓口で受け取ることもでき、インターネット上から雛形を取得することもできます。
そして、申立書に必要事項を記載したうえ、戸籍謄本等の必要書類を添付し、調停申立手数料を納付します。
家庭裁判所での調停手続きは、どのように進められるのでしょうか。
調停が申し立てられると、事件を担当する審判官あるいは家事調停官が決められ、離婚調停の場合、通常、男女1名ずつの調停委員が指名されることになります。
調停委員は、事前に裁判所に提出された申立書や資料に目を通し、事件の概要や争点を把握したうえで調停期日に臨みます。
そして、第1回調停期日では、主に申立書に記載された内容に関連する事項はじめ、申立人がどうして離婚したいと思うに至ったのか、修復可能性はないのか、過去の婚姻生活がどうであったのか、現在、どこで誰とどのような生活をしているのか、生活費(婚姻費用)はきちんと支払われているか、夫婦の間に未成年者がいる場合、親権についてどのように考えているか、といった事項について聴き取りが行われます。
なお、特に親権や面会交流について調整が必要な場合、調停委員の他に家庭裁判所調査官(医学,心理学,社会学,経済学などの専門的知識を有する家庭裁判所の職員)が立ち会うことがあります。
当事者からの聴き取りは、1回あたりおおむね20分から30分程度で、当事者双方が入れ替わって調停室に入り双方の言い分を主張し合うことになります。期日1回あたりの調停時間はおよそ2時間程度で、時間内に話し合いがまとまらなかった場合、次回期日が指定され、調停手続きが継続していきます。
離婚調停を申し立てようと思いますが、家庭裁判所で相手方と顔を合わせるのが精神的に耐えられそうもありません。また、現在、別居しているため、待ち伏せをされたり、跡を付けられたりしないか不安です。
家庭裁判所では、当事者(申立人と相手方)が顔を合わせることが無いよう、呼び出し時間を20分から30分程度ずらすよう配慮しています。また、待合室も申立人と相手方で分けられており、退出時間も同時にならないよう配慮されていますので、鉢合わせする可能性は少ないと言えます。特にDV事案等で相手方との接触を極力避ける具体的必要性がある場合、あらかじめ裁判所に事情を説明し、別室調停や特別の配慮を上申することも可能です。ただし、手続き説明や調停が成立した際、当事者双方の同席が求められることがありますので、その場合、同席拒否の理由を丁寧に説明する必要があり、その結果、別席による手続きが認められることもあります。
離婚調停を申し立てた場合、申し立てから解決(調停成立)まで、おおむねどれくらいの期間がかかりますか。
調停成立(あるいは不成立)までの期間は、個別ケースにより異なるため、一律にどれくらいかかるということは難しいですが、私たちの経験上、調停が1回で終了するケースは稀で、高葛藤ケースや難度の高いケースでなくとも少なくとも計3回、申し立てから成立まで半年程度は見ていただく必要があると考えています。
とりわけ親権、面会交流について争いがあるケース、夫婦共有財産の額が高額で特有財産や寄与度等の法的争点が含まれるケースでは、調停手続が長期化する傾向が強いといえます。
現在、調停手続きをしていますが、相手方から理不尽な要求を受け、対応に困り果てています。調停委員や相手方にこちらの言い分を伝えたいのですが、これ以上、ひとりで調停を進めていく自信がありません。
調停委員には、公平性・中立性が求められているため、調停委員に対し不信感があるという場合、その思いや具体的理由を調停委員や裁判所に率直に伝えることは何ら問題ありません。
また、ひとりで調停を進めることに限界を感じておられる場合、弁護士に依頼することを検討されてもいいでしょう。
詳しくは調停手続きにおける弁護士のサポートをご参照ください。
離婚調停が成立する見込みですが、調停成立にあたり注意すべき事項はありますか。
調停手続きで話し合いがまとまると調停の内容が調停調書という公文書に記載されることになります。この調書には、確定判決と同じ効力があり、金銭支払いに関する一部条項については、強制執行も可能です。
このように、調書には一般的に法的拘束力があるため、安易な気持ちで合意したり、およそ履行できない合意をすべきでないことはもちろん、調停成立にあたっては、その合意内容(特に給付条項)に表現等を含め不備が無いか細心の注意を払うべきです。心配な場合には、早期に専門家である弁護士にご相談ください。
離婚調停が成立した後、どのような手続きが必要となりますか。
離婚調停が成立し調書が作成されると、その時点で、法律上離婚が成立します。この点、協議離婚が離婚届を提出することにより成立(創設的届出)するのと異なります。
離婚調停の成立により、身分関係の変動が生じるため、その事実を戸籍に記載する必要があり、原則として申立人は、離婚調停成立後10日以内に、夫婦の本籍地又は届出人の住所地の市区町村長に、調停調書の謄本を添え調停離婚した旨の届出(報告的届出)をする必要があります。期間内に届出をしないと5万円以下の過料に処せられるため注意が必要です。
そして、届出の際、離婚により婚姻前の氏に復するか、離婚の時に称していた氏を称する旨の届出をすることになります。子の氏と親権者となった者の氏が異なる場合等には、家庭裁判所の許可を得た上で(未成年子)、子どもの氏の変更手続をすることができます。
なお、当事務所では、調停成立後の手続きについても、丁寧にサポートさせていただいておりますので、ご安心ください。詳しくは、離婚成立後における弁護士のサポート(アフターフォロー)をご覧ください。
離婚調停が成立したのですが、相手方が調停調書に記載された事項を守ってくれません。どうしたらよいでしょうか。
調停調書の記載内容は、その性質上強制執行に適するもの(給付条項)であれば、執行力があるため、相手方(義務者)が任意に履行しない場合、強制執行が可能です。
もっとも、離婚のような家事調停手続きで合意した事項については、相手方の自発性を促すことが大切な側面もあり、また強制執行手続きをする場合には、別途手間や手数料がかかります。
このため、強制執行の前段階として、履行勧告や履行命令といった手続きが用意されています。
履行勧告は、権利者の申出を受け、家庭裁判所(通常、家庭裁判所調査官)が、調停条項で定められた義務の履行について、履行状況を調査し、義務者に対し、履行勧告を行います。申出は口頭や電話でも構いませんし、費用もかかりません。ただし、あくまで「勧告」のため、義務者に対する強制力はありません。
他方、履行命令について、家庭裁判所は、義務者が調停条項で定められた金銭の支払い等の義務の履行を怠った場合、相当と認めるときは、権利者の申し立てにより、義務者に対し、相当の期間を定めて義務の履行をするよう命じることができます。これに対し、義務者が正当な理由なく命令に従わない場合、家庭裁判所は、10万円の過料に処することができます。
履行勧告、履行命令等によっても相手方(義務者)が履行しない場合、強制執行を弁護士に依頼することも可能ですので、遠慮なくご相談ください。
離婚調停を申し立てましたが、不成立となりました。今後の手続きについて教えてください。
離婚調停が不成立となった場合、なお離婚を希望するということであれば、家庭裁判所に離婚訴訟を提起することになります。
もっとも、裁判上の離婚が認められるには一定の要件(離婚事由)が必要となりますので、詳しくは専門家である弁護士にお尋ねください。また、離婚訴訟は、調停と比較し、法的知識、効果的な書面作成、証拠提出等の判断が必要となりますので、弁護士によるサポートを受けられることをお勧めします。詳細は、離婚訴訟における弁護士のサポートをご覧ください。
いったん離婚調停を申し立てましたが、夫婦関係を見直し、修復したいと思うようになりました。この場合、離婚調停を取り下げて、あらためて円満調停の申し立てを行う必要がありますか。
離婚調停も円満調整調停もいずれも夫婦関係調整調停ですから、あらためて円満調停を申し立てる必要はなく、現在、係属している離婚調停において円満調停に関する合意を成立させることができます。これとは逆に、一方が円満調整調停を申し立てたが、のちに双方離婚したいと思った場合、その調整手続きの中で離婚調停が成立することもあります。
すでに別居しているのですが、今すぐ離婚にまで踏み切れないため、当面、別居生活を続けながら、生活費等の援助や子どもとの面会交流についての取り決めをしたいと思っています。このような場合、どのような手続きを申し立てればいいでしょうか。
基本的には婚姻費用分担請求や子の監護処分(面会交流)についての調停を申し立て話し合いをします。ただし、夫婦関係調整調停を申し立て、その手続きのなかで、別居中の生活費(婚姻費用)の分担、子どもの監護権、子どもと非監護親との面会交流方法について話し合いを行い、調停合意を成立させることができる場合もあります。

親権について

双方離婚には合意していますが、親権に争いがあり、話し合いがまとまりません。この場合、どのような手続きを行う必要がありますか。
親権に争いがある場合、協議離婚は成立しないことから、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、まずは、調停手続きのなかで親権の話し合いをすることになります。そして、調停手続きでも親権について合意が成立しない場合、離婚調停は不成立となり、別途、人事訴訟(離婚訴訟)を提起することになります。
父母の双方が親権を主張している場合、親権者はどのような基準で決められることになりますか。
裁判所が親権者をいずれにすべきかを判断する場合、子の利益と子の福祉を基準として決めることになります。その際の考慮要素は様々ですが、一般的に、父母側の事情として、監護能力(年齢・性格・教養・健康状態等)、精神的・経済的家庭環境(資産・収入・職業・住居・生活態度等)、居住環境、教育環境、子どもに対する愛情の程度、過去の監護状況、親族の援助の可能性(監護補助者の有無)、実家の資産等が挙げられます。また、子ども側の事情として、年齢、性別、心身の発育状況、現在の環境への適応状況、環境の変化に対する適応性、子どもの意思・意向(ただし、子の年齢による)、父母及び親族(監護補助者)との情緒的結びつき等が挙げられます。
夫婦で話し合いをした結果、長男の親権者を夫、長女の親権者を妻とし、親権を分け合いたいと思うのですが可能ですか。
たしかに、法律上親権を分けることは可能ですが、きょうだいは、精神面や情緒面でのつながりが強く、子らを分けて養育するということは、将来の発育(特に精神状況)に重大な影響を及ぼすことが懸念されます。このため、子の意思や子の将来の成長等を一番に考慮し、慎重に話し合いを行うことが望まれます。
子連れで今の夫と再婚し、未成年者の子と養子縁組を行ったのですが、調停離婚する際、同時に離縁をすることも可能ですか。
離婚調停と同時に離縁調停を行うことが可能です。養子が15歳未満である場合、離縁後に法定代理人となる母が離縁調停に出頭することになりますが、養子が15歳以上の場合、養子自身が調停に出頭する必要があります。
離婚の際、子の親権者を父としましたが、父が死亡した場合、誰が子の親権者になりますか。
親権者であった父の死亡により、当然に母が親権者となるわけではなく、この場合、母が子の親権者になるためには、子の親権者の指定又は変更の審判を家庭裁判所に申し立てる必要があります。
離婚の際、子の親権者を父としましたが、後日、親権者を変更することは可能ですか。
離婚後の事情変更により、親権者を変更する必要性が生じた場合、当事者間の合意で変更することはできず、家庭裁判所に親権者を変更する旨の親権変更の審判あるいは調停を申し立てる必要があります。変更が認められる可能性などについては、弁護士にお尋ねください。

面会交流について

元妻を親権者とし離婚したのですが、離婚後、元妻が子どもと会わせてくれません。この場合、どのような法的手続きを取ることが可能ですか。
子どもを監護養育していない親が子どもと会うことを面会交流といいますが、相手方(監護親)が任意に面会交流を認めない場合、申立人(非監護親)は、相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所に子の監護に関する処分(面会交流)調停事件の申し立てを行います。
なお、現在の家庭裁判所では、明らかに子どもの福祉を害しない限り、面会交流が認められるべきであるとの考え方を採用していますが、面会交流の可否、実施時期やその具体的方法等については、当事者双方が子の健全な成長を第一に考え慎重に対応することが望まれます。
面会交流調停手続きは、どのように進められるのですか。一般的な流れについて教えてください。
面会交流調停手続きが申し立てられた場合、調停委員が、まずは申立人から面会交流を申し立てるに至った動機や経緯、相手方から面会交流を拒否する具体的理由や不安等を聴き取ることになります。面会交流調停では、多くのケースで第1回調停期日から家庭裁判所調査官が出席し、専門的見地からアドバイスや調整の手助けをする等します。
そして、必要に応じ、当事者双方の意向調査、子どもの調査等を行い、当事者間の感情の対立、監護親の不安、非監護親の真意がどこにあるのか、そして、面会交流の実施が子に与える影響等を丹念に分析、調査し、最終的な意見を調査官調査報告書としてまとめ、それをもとに、調停での話し合いが行われます。調停が不成立となった場合には審判(決定)が出されます。なお、当事者が合意した場合、試行的な面会交流が実施されることもあります。
子どものため面会交流をする気持ちはありますが、同居中、暴力を受けていたため、申立人(元夫)に住所を知られたくありません。また、申立人と直接接触したくありません。どうしたらよいでしょうか。
当事者のみで面会交流を実施することが困難な場合、面会交流の子の受け渡しを親族等の第三者としたり、FPIC(家庭問題情報センター)やNPO法人等の第三者機関を利用することも可能です。ただし、その場合、事前に十分な調整を行う必要があります。
面会交流調停において、申立人が強硬に面会交流実施を主張しており、今後、どのように対応していけばいいか、とても不安です。
面会交流事件は、調停で合意に達しない場合、審判に移行し、最終的に審判(決定)が出されるため、当事者(監護親)としての思い、心情、不安を丁寧に説明し、裁判所に十分理解してもらうことが大切です。場合によっては、その点に関する主張書面や陳述書、診断書や専門家の意見書等を提出することもあります。
面会交流に関する紛争、調整は大変難しく、細心の注意を必要とするケースの一つです。
もし不安な場合は、早期に専門家である弁護士に相談してみられることをお勧めします。
相手方から面会交流をしないのであれば養育費を支払わないと言われているのですが、面会交流と養育費の関係について教えてください。
養育費の支払いは、親の子に対する扶助義務であり、面会交流を実施するしないに関わらず、相手方(義務者)は子(やその親権者)に対し支払う義務があります。

養育費について

養育費や婚姻費用について教えてください。
養育費は、親の未成年の子どもに対する扶養義務(民法877条1項)に基づいて、離婚後に、子どもが生活するために必要な費用として支払われます。扶養義務は、この養育費を支払うべき義務者と同程度の生活を未成年の子どもにさせる必要がある「生活保持義務」の現れとされています(支払う者の生活を犠牲にすることがない範囲で給付すれば足りるとする「生活扶助義務」とはこの点で異なります)。本来は子ども自身がその親に対して直接、請求することができますが、多くの場合、子どもの親権者がもう一方の親に対し養育費の分担請求として支払いを求めます。
一方で、婚姻費用は、子どもを監護している親が、監護をしていないもう一方の親に対し、監護親と子どもの生活費についてその支払いを求めるものをいいます。
養育費の支払いの始まりと終わりについて教えてください。
実務上の原則では、支払いの始まりは、養育費の請求をしたとき(例えば、養育費分担の審判や調停を申し立てたとき)であり、終わりは、子どもが成人に達したときとするのが多くみられます。しかしながら、特に交渉や調停では、双方が合意をすれば、それぞれについて自由な取り決めができます。たとえば、終わりについて、4年制大学を卒業させることを念頭において「22歳に達した後に到来する3月末日まで」と約束することも見られます。
一度、調停等で養育費の金額を決めてしまうと、その後変更することはできないのですか。
お子さんの進学等にあわせて養育に必要な費用は変動しますし、支払う側もこれを受ける側も、当初養育費を決めた時点から経済状況が変動することがありえます。そこで、話し合いにより双方合意をして変更することは可能ですし、話し合い等ができない場合にはあらためて、養育費の増減につき調停や審判を申し立てることが可能です。
養育費はどのように決まりますか。
現在、家庭裁判所の実務では、婚姻費用と同様にいわゆる算定方式及び算定表が公表されこれに基づき算定がされています。
ただし、この算定方式、算定表はあくまでも典型例にあてはまるものですから、個別の事情(子どもを私立の学校に通わせている、子どもに障害がある等)を考慮して算定し直す必要があります。
なお、2016(平成28)年11月に、日本弁護士連合会が、現算定方式・現算定表を改良した、いわゆる「新算定方式・新算定表」を公表しました。ここでは、これまでの算定方式及び算定表を詳細に検証し、概ねこれまでより高額の養育費等の算定がなされる結果となっています。特に税制及び保険料率等のその後の改正による数値を用いるべきとの提言は、現在の実務においてもまずは受け入れられやすい内容と考えられます。
今後、家庭裁判所の実務でどのような扱いがなされ、養育費の金額の算定に影響するのかについて注目されるところです。

財産分与について

私は夫との婚姻期間を通して専業主婦で、家庭の収入は専ら会社員である夫の給与のみでした。夫が得た給与は夫名義の銀行口座に貯金をしたり、購入した不動産もすべて夫名義です。私には財産分与を請求する権利はあるのでしょうか。
夫婦が婚姻中に形成した財産は、原則として夫婦が協力して形成したものです。たとえ専業主婦であっても、財産形成に対する寄与や貢献の程度は、夫婦平等とされています(いわゆる、2分の1ルール)。仮に名義が一方のものであっても、実質的には夫婦の共有財産であり、離婚時において清算すべき財産と考えられます。
財産分与には、夫婦が婚姻中に形成した財産をわけるという清算の意味しかありませんか。
財産分与請求権には、①夫婦共有財産の清算という意味あいが主なものですが、そのほかにも、②離婚後の扶養、③離婚に伴う慰謝料としての意味合いが考えられる場合もあります。
財産分与請求において、清算すべき共有財産は、どの時点に存在するものが対象ですか。
対象となる財産は、婚姻共同生活の解消時点に存在する財産であり、離婚に先立ち別居をした場合、別居後に夫婦が築いた財産は、通常、夫婦が協力して財産を形成するという状況ではなくなりますので、別居時点に存在する財産ということになります。
婚姻期間中に、親が亡くなり相続を受けました。これについても財産分与の対象になりますか。
夫婦が協力して築き上げた財産を共有財産というのに対し、財産分与の対象とはならないのが、「特有財産」です。この特有財産の主な例として、夫婦の一方が相続や贈与で得た財産や、婚姻前から築いていた財産等があげられ、これらは財産分与の対象とはなりません。
夫は、自己名義の預貯金口座を持っているはずですが、妻である私には婚姻同居中、全くどこの口座にどの程度の預貯金があるのかを教えてくれませんでした。こうした場合、財産分与の対象にすることはできませんか。
調停では、双方が管理する共有財産についての情報を出し合うよう、調停委員等が促し、それに任意で答える形で双方が書面等で財産に関する資料を出し合い、財産分与の対象財産を確定していきます。
当事者がその管理する財産を開示しない場合には、弁護士会による照会手続や家庭裁判所の調査嘱託等により、対象の銀行等に調査を依頼し情報が得られる場合もあります。ただしこうした制度を利用するには、金融機関を特定させる必要があるなど、一定の条件があります。
調停等の裁判手続きであっても、家庭裁判所には対象財産を探す機能、権限はありません。そのため、当事者において、客観的・具体的にその財産の存在を明らかにすることができなかった場合には、対象財産とすることはできません。
財産分与の対象としては、婚姻後に購入したマンションしかありません。基準時のマンションの価値が3000万円の場合で、①住宅ローンが2000万円残っている場合、財産分与の対象はいくらでしょうか。②住宅ローンが、3500万円残っている場合はどうでしょうか。
①残ローンが2000万円の場合は一般的に、3000万-2000万=1000万円が財産分与の対象となります。
②一方で、残ローンが3500万円の場合は、3000万-3500万円=マイナス500万円と、積極(プラス)財産がないので、財産分与請求権は生じません。ただしこの場合、残ローンが残りますので、この残ローンの負担方法や不動産の処分方法等について協議をすることがありえます。
夫が現在勤務している会社から、将来支給される予定の退職金は、現時点での離婚において財産分与の対象となりますか。
将来受給することになる退職金については、社会状況等の変化により、本当に給付されるのか、またその金額も予測しづらい点で不明確性がある一方、給与の後払い的な意味合いという点を重視すると、対象財産にすべきとも考えられます。現在の実務では、基準時において自己都合退職した場合の支給額を用いる傾向にあります。
なお、仮に退職金が財産分与の対象となるとしても、一方配偶者は、婚姻期間中しかその形成に貢献していないといえますので、勤続期間より婚姻期間が短い場合には、その婚姻期間中の割合についてのみ、共有財産となる退職金を評価しなおすことになります。
扶養的財産分与の考え方、支払い方、およその期間等を教えてください。
就職していた夫婦の一方が婚姻後、家事や育児に専念するためにそれまでの仕事(キャリア)を中断してしまった場合、その後長期間を経て離婚となると、再就職等も厳しく、途端に経済生活が立ち行かなくなることも考えられます。このような場合、仕事等をして収入のある一方配偶者が、他方配偶者に対し、離婚後、経済的に自立できるまでの間の生活費を財産分与として負担をさせるのが、この「扶養的財産分与」の考え方です。
実務上は、こうした考え方に基づき仮にこうした扶養的財産分与が認められる場合には、一括で支払う方法や、生活費相当額を毎月一定額として支払う方法等が決められます。ただし、扶養的財産分与が認められる事情等に応じ、金額、期間は様々です。

慰謝料について

離婚時に「慰謝料」を請求するということがよく聞かれますが、その金額はどのように決まるのでしょうか。
慰謝料の具体的な金額について、いわゆる「相場」というものが存在するわけではありません。
慰謝料とは、被害者が受けた精神的苦痛を補填するために支払われるものであり、どの程度の金額を支払えば、その精神的苦痛が癒されるかという観点から判断されます。しかしながら、精神的苦痛を与える行為(不法行為)は、ケースごとに異なり、精神的苦痛もその人それぞれにより受け取り方も異なります。従って、実際の裁判等では、被害者が受けた損害の内容や程度、年齢、職業、収入等、加害行為の内容、動機等が主な判断要素です。
なお、実務(特に調停や和解といった話し合いで解決される場面等)では、決められた慰謝料(金額)を加害者が支払うことが可能なのか、という点も重要な問題です。そこで加害者側の年齢、職業、収入等の事情も注目されます。
①「離婚に伴う慰謝料」②「不貞行為に基づく慰謝料」③「暴力行為に基づく慰謝料」という言い方を聞きますが、それぞれ違うものなのでしょうか。また、財産分与における④「慰謝料的財産分与」はこれらと違うものでしょうか。
①「離婚に伴う慰謝料」と④「慰謝料的財産分与」は同じです。いずれも、相手方配偶者の責任(有責)により離婚せざるを得なくなり、そのことにより精神的苦痛を受けたことによる慰謝料です。
一方で、②「不貞行為に基づく慰謝料」や③「暴力行為に基づく慰謝料」は、それぞれの不法行為(不貞行為、暴力行為)により発生した個別の慰謝料と考えられ、①や④とは別のものと位置付けることが可能です。
しかしながら、例えば「不貞」を主な原因として離婚せざるを得なくなったとして、離婚に伴う慰謝料を請求する場合には、個別の慰謝料請求(②)は①離婚に伴う慰謝料の中に含まれると考えられます。
婚姻中、夫が、職場の女性と不倫関係となり、そのことが原因で夫と離婚することになりました。夫に対する慰謝料請求のほか、この女性に対しても何か請求することができますか。
一般的にこうした事例では、夫に対する離婚に伴う慰謝料請求のほか、不貞行為の相手方である女性に対しても、不法行為に基づく損害賠償請求(慰謝料請求)をすることが可能です。この場合、夫の不貞行為(不法行為)と不貞行為の相手方女性の不法行為は、共同不法行為の関係にあります。
夫に対する慰謝料請求は、夫への離婚調停申し立てや離婚請求訴訟の中で請求することができるのに対し、不貞行為の相手方である女性に対してはどのような方法で金銭を請求することができるでしょうか。
方法としては、話し合い(交渉)で請求をすることも考えられますが、裁判手続きとしては、まず①地方裁判所や簡易裁判所に対する「訴訟」手続きが考えられます。また、②家庭裁判所に対して「調停」を申し立てることも可能です(家事事件手続法244条)。
さらに、夫に対し離婚の訴え(人訴)を提起すれば、本来は不貞行為の相手方への損害賠償請求事件は人事訴訟事件ではありませんが、「関連事件」として離婚の訴えとともに請求することができます。
別居した後に、夫が他の女性と不貞行為をしていることが判明した場合、夫に対し離婚を求めたり、離婚に基づく慰謝料を請求することはできますか。
ケースごとに判断する必要があります。確かに、一方当事者の「不貞行為は」は夫婦の「離婚原因」と考えられますが、婚姻関係がすでに破綻している夫婦の場合、すでに夫婦双方ともに貞操義務はないと考えられますので、その場合には離婚原因とはなりえません。
従って、本ケースでも、他の女性との不貞行為が、別居の前後、いずれにおいて存在しているのかが問題となります。不貞行為を理由とする離婚に伴う慰謝料請求も同様の考え方によります。

年金分割について

離婚時に年金分割制度が導入された背景について教えてください。
厚生年金保険の場合、老齢厚生年金等の保険給付額は、被保険者の「標準報酬」に基づいて算定されます。しかしながら、他方配偶者が婚姻期間中に就労していなかったり、就労していたとしても短期間や、低賃金であると、受給できる厚生年金保険の保険給付額がないか、あっても少なく、そのため、離婚して世帯が別になった際に、高齢期に十分な所得水準を確保できない可能性があります。
婚姻中、外では働かず家事に専念していたり、配偶者としての税控除や諸手当を受けるべく働き方を制限してきたことにより、多くの場合、妻(女性)のほうが、離婚により保険給付額が十分でない立場に置かれることになります。
このように、離婚により、特に高齢の単身女性の生活保障、貧困化の対策を講じる必要のあることが、こうした制度が生まれた大きな背景にはあるといえます。
夫と妻(ともに厚生年金保険の被保険者となっている場合)の対象期間標準報酬総額がそれぞれ3億円、1億円である場合、請求すべき按分割合を0.5とすると、それぞれの額はどうなりますか。
請求すべき按分割合を0.5(50%)とするというのは、夫から妻に1億円を割り当てて、夫と妻の対象期間標準報酬総額を2億円ずつの同額とするということです。夫の3億円の0.5(50%)、1億5000万円を妻に割り当てるということではありません。
離婚時に、年金分割を受ける一方の配偶者(たとえば夫)が年金の受給資格を有していれば、年金分割を受けた他方の配偶者(たとえば妻)に受給資格がなくても、年金を受給することができますか。
年金分割は、受給している年金額そのものを分割するものではありません。年金の受給額を算定するための基礎となる標準報酬を分割するものです。したがって、年金分割を受けた者が年金の受給資格がなければ、標準報酬に応じた年金を受給することはできません。
年金分割の請求には期限がありますか。
厚生労働大臣に対する年金分割の請求は、原則として、離婚等をした日の翌日から起算して2年以内に行う必要があります。ただし、2年を経過する前に家庭裁判所に対し、請求すべき按分割合に関する処分等の申し立てをしていた場合等には例外もあります。
請求先は、各地の年金事務所等です。
離婚をするにあたり、年金分割をするか否か等について判断をするにあたってはどうすればよいですか。
年金事務所等に対し請求することができる「年金分割のための情報通知書」(いわゆる「情報通知書」)を判断材料とします。
家庭裁判所の調停において、請求すべき按分割合に関する処分等の申し立てを行う場合にも、年金についての正確な情報を得るために、通常、この情報通知書の添付が求められます。
対象となる年金等はどのようなものですか
年金分割制度の対象となる年金は、厚生年金(民間企業に勤務する人や公務員等が主な受給者)です。
したがって、夫婦ともに国民年金(基礎年金)のみの加入者の場合は、この離婚時の年金分割制度の対象ではありません。
按分割合の合意の方法にはどのようなものがありますか。
①当事者間の合意、②家庭裁判所での調停、③家庭裁判所での審判又は人事訴訟において決めることができます。
なお、当事者間の合意による場合は、当事者双方又は代理人が、当事者が自ら署名した合意書面を直接、年金事務所に持参することにより請求することができます。また、当事者が合意に基づいて作成した公正証書等により請求することもできます。
②③等の裁判手続きにより按分割合が決定した場合であっても、最終的には、年金事務所での手続き(標準報酬改定請求)が必要です。
当事者間で、年金分割の按分割合を0.5以外とする合意をすることは可能でしょうか。
年金分割の按分割合については、当事者間で合意をすることができますので、0.5より低い数値とすることも可能です。しかしながら、年金分割制度の趣旨である、「離婚後の高齢単身者の生活保障」という点からすると、原則として0.5とするのが望ましいといえます。
調停や審判等で、年金分割の請求すべき按分割合について、夫側から「婚姻期間中、別居期間が相当あったので、按分割合は0.5より低いはずだ」との主張がなされた場合、どのように考えられますか。
年金分割の制度趣旨から、請求すべき按分割合は、「対象期間における保険料納付に対する当事者の寄与の程度その他一切の事情」を考慮して割合を定めるとされています。
一方で、現行の被用者年金の中心となる老齢年金は、その性質等から、基本的に夫婦双方の老後のための所得保障としての意義(社会保障的意義)を有しており、婚姻期間中、夫婦は互いに協力をして、それぞれの老後等のための所得保障を形成していくという意味があります。
そこで、対象期間における保険料納付にかかる夫婦の寄与度は、特別の事情がない限り、互いに同等と考えられます。
つまり、婚姻期間中の同居期間に比例してその割合(寄与度)が決まるのではなく、別居期間があっても、原則として2分の1と考えるべきでしょう。
たとえば、夫婦間で離婚に際し、「年金分割をしない」という合意をした場合、一切、年金分割を請求することはその後できませんか。
年金分割請求権は、厚生労働大臣に対する請求権(公法上の請求権)です。従って、個人間の合意により、この公法上の請求権の行使が制約されることはありません。
なお、3号分割については、被扶養配偶者から厚生労働大臣に年金分割請求をすれば、当然に2分の1の割合で分割をされます。この手続きについては、当事者の合意や調停等の裁判手続きも不要で、単独で手続きができます。

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